2014年10月9日木曜日

埼玉西武、正捕手論

どうも。
今回はなんと“野球”をテーマにお話ししていきたいと思います。

私もかれこれ10年ほど応援している埼玉西武ライオンズ。今シーズンはスタートダッシュにものの見事に失敗し、ずっとBクラス生活。最終的に楽天が大コケしてくれたおかげで5位にはなれましたが、ここまでひどかった年もなかなかありません。

その主たる原因はやはり今年も投手陣。エースの岸や、抑えに固定され29セーブを挙げた高橋など大車輪の活躍を見せた選手もいますが、今シーズン苦しんだピッチャーは多かったですね。そこで出てくるのが“正捕手は誰がいいのか”という議論。キャッチャーの能力はピッチャーにも大きく影響してきますからね。これまでの正捕手は炭谷銀仁朗ですが、今シーズンは大きな期待感を抱かせてくれるようなルーキーが2人登場しました。まずは森友哉。なんといってもあの夏場の3試合連続オホームランは鮮烈な印象を与えてくれました。そしてもう1人は岡田雅利。社会人の経験を多く積んだ即戦力ルーキーは、ドラフト5位入団ながら今シーズン1軍で多くの経験を積みました。

では、この3人の中では誰が1番優秀なのか。様々な角度から比較してみましょう。


1.守備能力

正捕手となる上で必要な要素のうち、守備という要素は欠かせません。盗塁を阻止する肩はもちろん、フィジカルコンタクトや細かい守備中の判断など、とても仕事量が大きながキャッチャーというポジション。では、この多くを求められる守備において誰が1番優れているかというと、これは炭谷でしょう。まず魅力的なのは肩。昨シーズン絶不調だった盗塁阻止率が今シーズンはパ・リーグ唯一の4割超え。さらに、2010年に左ひざの半月板損傷と左前十字靱帯断裂という大怪我を負って以降、危険なタックルなどを受けても大きな怪我はしていません。これはとても素晴らしいことだと思います。そして炭谷は、本塁ブロックを行う際に、相手がホームベースをタッチできないような位置を取るのが他球団の同世代ぐらいのキャッチャーに比べとても上手いです。炭谷のポジション取りで今まで防いできた失点はたくさんあります。

次点でどちらが優れているかと考えましたが、これは岡田も森もルーキーなので、私の実力ではうまく比較できません。申し訳ないです。


2.リード

チーム防御率に大きな影響を及ぼすのがキャッチャーのリード。ピッチャーの実力をうまく引き出すことこそチームに安定感をもたらすのです。この面で1番優秀のなは岡田。岡田のリード時に印象的なのは、炭谷と森に比べ、積極的にジェスチャーを含めながらリードをしていくこと。これはピッチャーにとっては自分が今できていないことをその場で知り、修正する上でとても大切なことです。楽天の嶋あたりも積極的にジェスチャーを取り入れてリードをしているイメージがあります。

これに加え、岡田はピッチャーの能力を引き出すのが上手いキャッチャーだなと感じることがあります。例えば藤原良平。2軍でバッテリーを組むことが多く、藤原の2軍での成績は昨年より向上。その好成績が評価されたのか、5月26日の三次での広島戦では1軍でバッテリーを組むことに。ここでは初回と6回に捕まり敗戦投手となったものの、6月13日の西武ドームで行われた広島戦では5回1/3を投げ無失点で勝利投手に。さらに7月3日、大宮で行われた日本ハム戦では6回1/3を投げ3失点。勝敗こそつかなかったものの、クオリティスタートを達成。バッテリーを組んでからたった数か月でピッチャーの実力を引き出すことのできる岡田の実力はただ者ではないと思うのです。社会人での経験は大きな武器でしょう。岡田に欠点があるとすれば、今まで炭谷がリードしてきた、ずっと1軍にいる選手とは上手く噛み合ってないこと。ここは今後の経験で100%とは言わないもののカバーできるとは思いますが。

次点で経験豊富な炭谷。長年バッテリーを組んできた岸や、常に荒れ球傾向のあるウィリアムスあたりのリードは炭谷が1番安定感があります。ピッチャーから見て、この3人の中で1番的が大きく見えるのもメリットでしょう。

そして森にはリードの技術をこれから学んでいってほしいものです。素質は十分で、既に菊池とのコンビは真価を発揮しつつあります。


3.打撃

これは言うまでもないでしょう。森が1番素晴らしいです。なんといっても3試合連続ホームランは世間に衝撃を与えましたね。現在19歳、ここからさらに伸びしろがあるのですから、本当に恐ろしいものです。あとはプロの1軍レベルの変化球と150kmを超えるストレートへの対応、それから守備に就きながらバッティングも本来の力を出すことができればベストですが、これはいわゆる「打てる捕手」の永遠のテーマ。これを乗り越えた先には現役最高キャッチャーの称号が与えられるでしょう。

次点は岡田か炭谷ということになりますが、大きな差は無いかと。とはいえ炭谷の打率は相変わらず2割前後と、平安高校時代のあのバッティングはどこへやらという状況。時まれに打つホームランは意外と効いたりしますけどね。岡田は2軍では15試合で4割を超える驚異的な打率を残していますが、1軍ではやはり苦労してる様子。ただ、そんな中でも9月28の楽天戦で見せたセンターオーバーのタイムリーツーベースは実力の片鱗を見せた形になりましたね。


総括

では、誰が正捕手に適しているかというと、現時点では一番安定感があり、盗塁阻止率も高い炭谷でしょう。ただ、炭谷は今シーズン国内FA権を取得。去就が不透明なので来シーズン以降もライオンズにいるとは限りません。まずは残留を目指してフロントに頑張って欲しいです。

岡田と森は、まだ課題が多いかもしれませんが、1軍経験を積極的に積ませることが大切です。岡田は相性のいいピッチャーが先発の時の女房役として、森はしばらくは打線のカンフル剤として起用していくのがベストだと考えます。

内容は薄いかもしれませんが、最後までお楽しみいただけたでしょうか? 今後も時々野球についてこのブログでお話しする機会があるかもしれませんが、その時はまたよろしくお願いします。